プレゼントを選ぶのは、意外と難しいものです。
「喜んでもらいたい」
そう思うほど、
高すぎないかな。
好みに合うかな。
逆に安すぎないかな。
邪魔にならないかな。
お返しを気にさせないかな。
いろいろ考えてしまいます。
私はプレゼントを選ぶこと自体はけっこう好きです。
その人が以前話していたことを思い出したり、
「これを家に帰って開けたら、どんな反応をするだろう」
と想像したりする時間が楽しいからです。
ただ、プレゼントには一つ難しいところがあります。
贈ったあと、本当に喜んでもらえたのか分からないことが多い。
親しい人なら、
「おいしかったよ」
「これ、すごく好き」
と後から感想を聞けることもあります。
でも、それほど親しくない相手なら、たとえ好みではなかったとしても、
「ありがとうございます」
と受け取って終わるのが普通でしょう。
つまりプレゼントは、意外と答え合わせのできない買い物なのです。
だからこそ、無難なお菓子やコーヒー、紅茶などが贈り物として長く選ばれているのかもしれません。
では、気を遣わせにくく、それでいて少し嬉しいプレゼントはどう選べばいいのか。
私は最近、次の3つの視点で考えると選びやすいと思っています。

視点1 二人の関係に合った「重さ」か
まず考えるのは、プレゼントの「重さ」です。
ここでいう重さは、単純な金額だけではありません。
たとえば5,000円の贈り物でも、親しい友人からもらうのと、ほとんど話したことのない人から突然もらうのでは感じ方が違います。
「どうしてこんな高いものを?」
「何か返した方がいいのかな」
と考えさせてしまうこともあります。
だから私は、金額だけではなく、
- 関係の深さ
- 相手との年齢差
- お互いの立場
- 収入差
- 贈る理由
まで含めて考えます。
高価すぎるものだけが重いわけでもありません。
たとえば私は、手作りのプレゼントを少し重く感じることがあります。
金額の問題ではありません。
「これだけ時間をかけて作ってくれた」
という手間の大きさを感じると、
「こちらも同じくらいのものを返した方がいいのかな」
と考えてしまうからです。
手作りが悪いという話ではなく、プレゼントには値札には書かれていない重さもあるということです。
逆に安すぎると、場面によっては少し軽く感じることもあります。
結局大切なのは、
高い・安いではなく、今の二人の関係にちょうどいいか。
なのだと思います。
視点2 相手の好みと、自分の主張の間を探す
次に考えるのが、その人の好みです。
私はプレゼントを選ぶとき、
以前何を話していたか。
何を食べていたか。
何が好きだと言っていたか。
普段どんな生活をしているか。
そんなことを思い出します。
私にとっては、物そのものよりも、
相手について思いを巡らせながら選んでいる時間
の方が大切なのかもしれません。
ただし、ここには落とし穴もあります。
「私はこれが好きだから」
「これは絶対便利だから」
「体に良さそうだから」
と選んでいるうちに、いつの間にか相手ではなく自分の価値観を贈ってしまうことがあります。
善意でも、相手から見れば好みではないかもしれません。
だから私は、
自分が贈りたいものと、相手が好きそうなものの間にある、ちょうどいい場所を探す
ようにしています。
特に相手の好みがよく分からない場合は、趣味性の強いものほど慎重になります。
たとえばラーメン。
一見、贈りやすそうな食品ですが、
醤油が好きなのか。
味噌なのか。
豚骨なのか。
あっさり系なのか。
濃厚系なのか。
細麺なのか太麺なのか。
好みがかなり細かく分かれます。
「この人はこの店、この系統が好き」
まで分かっているなら良いのですが、知らない相手に自分の好きなラーメンを贈っても、外れる可能性があります。
これはラーメンに限りません。
相手のことをよく知っているほど、プレゼントは尖らせられる。
知らないほど、少し無難な方向へ寄せる。
私はこのくらいが自然だと思っています。
「無難なプレゼント」が選ばれるのには理由がある
プレゼントというと、
「無難なものではつまらない」
と思うこともあります。
でも、無難なものが長く選ばれているのには理由があると思います。
プレゼントは、贈ったあとに本音を聞けないことが多いからです。
だから相手についての情報が少ないときは、
ものすごく喜ばれる可能性を狙うより、相手を困らせる可能性を小さくする
という考え方も必要になります。
ここで使いやすいのが、消耗品です。
食べる。
飲む。
使う。
そして、なくなる。
もし好みに100%合わなかったとしても、ずっと家に置いておく必要がありません。
反対に、
- 大きすぎるもの
- 長く残るもの
- 趣味性が強すぎるもの
- 名前入りのもの
- 高価すぎるもの
- 相手の生活習慣を変えさせるもの
などは、相手との関係や好みが分からないほど難しくなります。
贈った瞬間だけではなく、その後も相手に**「この物と付き合うこと」**を求めるからです。
だから「無難」は、必ずしも手抜きではありません。
相手について分からない部分が多いときに、外したときの負担を小さくする合理的な選択でもあると思います。
視点3 「少しだけ贅沢」がちょうどいい
では、無難なら何でもいいのか。
私はそうでもないと思っています。
せっかくプレゼントするなら、
普段自分では買わないけれど、もらったらちょっと嬉しいもの
が好きです。
たとえば、
少し良いコーヒー。
少し良い紅茶。
ちょっと上等なお菓子。
相手がお酒を好きだと分かっているなら、少し良いお酒。
ポイントは「高級品」ではなく、日常の少し上です。
普段使っているものより少し贅沢。
でも、自分用にはわざわざ買わないかもしれない。
そのくらいのものなら、
「ちょっと嬉しい」
になりやすい。
しかも消耗品なら、長く残りません。
この、
日常品より少し上。でも重すぎない。
というあたりが、私はプレゼントとして好きです。
私なら、この3つを確認する
プレゼントを選ぶとき、今の私は大体この3つを考えます。
| 見るところ | 考えること |
|---|---|
| 関係性 | この金額・大きさ・手間は重くないか |
| 好み | 相手の好みに近いか、自分の趣味を押しつけていないか |
| 使いやすさ | 少し贅沢で、気軽に消費できるものか |
相手をよく知っていれば、好みに寄せる割合を大きくする。
あまり知らなければ、消耗品など外しにくい方向へ寄せる。
正解を一つ決めるというより、相手との距離に合わせて調整する感覚です。
プレゼントは、渡したところで私の役目は終わる
そして最近、もう一つ大事だと思うことがあります。
プレゼントを渡したあと、相手がどう受け取るかまで自分で決めようとしないことです。
喜ぶかもしれない。
思っていたほど響かないかもしれない。
すぐ使うかもしれない。
しばらく置いておくかもしれない。
それは相手の領域です。
「あなたのことをこんなに考えて選んだんだから、喜んでほしい」
となってしまえば、プレゼントが少し違うものになってしまいます。
「気楽に受け取ってほしい」
とこちらが思ったとしても、実際にどう感じるかを決めるのも相手です。
だから私は、
自分は選んで、渡すところまで。
でいいと思っています。
相手のことを思い出し、
あれでもない、これでもないと考え、
家で包みを開けたときの顔を想像する。
その時間は、そもそも私自身が楽しんでいる時間です。
それだけでも、もう十分なのかもしれません。
親しい人なら、後日、
「おいしかった」
「これ好きだった」
という答え合わせができることもあります。
それはもちろん嬉しい。
でも多くの贈り物では、本当のところは分かりません。
だからこそ、プレゼント選びは難しい。
そして、だからこそ面白いのだと思います。
「絶対に喜ばれるもの」を探さなくてもいい
プレゼント選びでは、つい、
「絶対に喜ばれるもの」
を探したくなります。
でも、相手の頭の中を見ることはできません。
同じ人でも、その日の気分や生活の状況で感じ方は変わります。
だったら、完璧な正解を探すより、
今分かっている相手の情報の中で、二人の関係にちょうどいいものを選ぶ。
それでいいのではないでしょうか。
相手をよく知っているなら、少し尖らせる。
よく知らないなら、無難なものへ寄せる。
金額や大きさを重くしすぎない。
そして迷ったら、
「自分では普段買わない、少し贅沢な消耗品」
を考えてみる。
私にとってプレゼント選びとは、相手を思い通りに喜ばせることではありません。
相手について少し考え、
自分なりのちょうどいい場所を探し、
選んだら渡す。
あとは相手に任せる。
そのくらいの距離感が、贈る側にも受け取る側にも、ちょうどいいのかもしれません。

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